2021年4月 活動報告

活動報告

4月21日 今年度最初の定例会(総会)を行いました。

新役員体制でのスタートを切り、主に君津市の公共施設について財政を切り口に学習していくことになりました。

講師は引き続き大塚成男先生(熊本学園大学)。

学習会では、令和元年度決算カードと令和3年度予算をもとに大塚先生に解説してもらいました。

◼️令和元年度決算の状況

・歳入総額は平成13年度以降最大規模となりましたが、地方税収入が増えたわけではなく国・県支出金の増加によるものです。台風災害によって補助金がつきますが、これは、入ってきた分以上にお金が出ていくことを意味しています。

・その年のお金の出入りをみる実質単年度収支をみると、出ていくお金の方が大きく、財政調整基金(家計でいう貯金)の残高も大きく減ってきています。現在のコロナ禍で休業補償や交付金などを配るにしてもこのような自治体の蓄えから出して行かざるを得ない状況です。

・歳出について、これまで物件費に含まれていた非常勤職員の賃金は会計年度任用職員という雇用制度の変更によって人件費あらわれるようになります。その分、物件費が減っていくはずですが、減る分以上に出ていくお金が増えていました。補助費等も台風対策で増えています。普通建設事業費についても、施設の老朽化が進んでいることから建て替え費用が必要だったり、市域の広い君津市では道路等のインフラ整備にもお金がかかっていきます。

・経常収支比率は全国平均より下回っているものの、90%を超えているため余力はなく。財政力指数も1以上のため国からの交付金は入ってきません。

こういった財政の状況について、市民にはあまり理解されていません。やるべきことはたくさんありますが、そのためにはどこかを整理しなければいけません(ビルドアンドスクラップ)。

・資産の状況として、純資産比率は77.9%、将来世代負担率9.8%、有形固定資産減価償却率73.7%。地方債の増加と施設の老朽化が懸念されます。市民としてはあれもこれも必要と考えるのではなく、本当に必要な施設は何かを考えていく必要があります。

◼️令和3年度予算について

・財政状況の見通しとして、コロナの影響で大幅減収が予想される一方で、広域連携による火葬場や第2期君津地域広域廃棄物処理事業、衛生センターの更新でかなりのお金を使うことになります。

・予算規模は、過去最大の323億8千万円(一般会計、前年比8.8%増)。コロナ対応やデジタルフォーメーション推進、公共施設の更新、GIGAスクール等、取り組む課題はたくさんあります。

君津の財政は豊かですが、使うお金も大きく、ゆとりがないのが現状です。今あるものを見直していくこ、無駄なく使う効率化を進めていくことが重要です。

会員から以下の情報提供がありました。

・君津市総合計画策定に向けてのタウンミーティングに参加して

・市民活動団体連携会議に参加して

次回定例学習会は、

5月19日(水)10時から12時

小糸公民館講堂で行います。

(内容:学習会「君津市公共施設等総合管理計画について」、公民館との共同調査アンケートについて、個別施設計画について)